不妊治療の末授かった高齢出産ブログ

7年間の不妊治療とヘルプ症候群を経て37才で出産。 同じ悩みをもつ人のブログに励まされました。このブログも誰かの役に立てば嬉しいです。

日記 1人目不妊

日記1-15 セントマザー産婦人科 卵管造影検査と通水治療

投稿日:2015年1月15日 更新日:






【 不妊症7年目 】  15/21

主人の実家に引越し、不妊治療の病院を探しはじめました。
実家は田舎で、市に一つしか婦人科がありません。

特に不妊治療で有名なわけでもなかったので九州北部で病院探しの範囲を広げ、北九州のセントマザー産婦人科に行くことにしました。

セントマザー産婦人科で不妊検査

日本でも超有名な不妊治療のクリニック

セントマザー産婦人科は日本屈指の不妊治療クリニックです。

場所は福岡県(北九州)です。

特に男性不妊(無精子症)の方などに対する治療が有名のようです。
たしかタレント(歌手)のダイヤモンドユカイさんもここで治療して子供を授かっています。

・地元で何年も不妊治療しても赤ちゃんができない
・不妊の原因になる病気を患っている
・男性不妊(無精子症)に対する最先端の高度治療を受けたい

こんな人たちがやってきます。
駐車場に止まっている患者さんの車のナンバーを見ると、本当に日本全国から集まってきているのが良くわかります。
飛行機で東京の羽田から北九州空港に来て、そこからセントマザーに来る人も多いようです。

とにかく患者が多いです。
もちろん待ち時間も長いです。

不妊検査(卵管造影、精子、クラミジア、子宮・卵巣超音波)

せっかく有名なクリニックがあるのだから受診してみようと思い、車で片道3時間の道のりを頑張って通いはじめました。

最初の検査で卵管造影、精子検査、クラミジア検査と子宮・卵巣の超音波検査をしました。

患者数が半端ないので、初日にいきなり多くの検査を行います。
ものすごく合理的な流れ作業です。

患者用の服を着た10人程度の女性が整列しているかと思うと、「では卵管造影の方はこちらへどうぞ」と言われてゾロゾロと移動していきます。

もうクリニックというより「工場のライン」のような感じでした。

でもたった1日で出来る限りの検査を効率的に行ってくれるセントマザーは、遠方から来た方にとってはメチャクチャありがたいと思います。

初診の診断結果は?

夫の精子検査では精子欠乏症と診断されました。
無精子症ではないけど精子数が少ないという内容だったと思います。

私の方は卵管造影で卵管が両方つまっているといわれました。
卵管閉塞です。

ショックでした・・・。

でも以下の説明もありました。

「人によっては、痛みに対する恐怖心などで一時的にケイレンを起こして卵管が閉塞したように見えることもあるので、一度の検査だけで卵管閉塞とは診断しません。一回目に卵管がつまっていたという結果が出た方は、日を改めて再検査をします」

私は緊張しやすいタイプなので、それが影響したのかもしれません。
結局、卵管の通りをよくするため「通水治療」に数回通って、改めて卵管造影検査をすることになりました。

セントマザーでの治療開始

卵管の通水治療

通水治療とは子宮の入り口から軟らかいカテーテルを挿入し、薬剤を含んだ生理食塩水をゆっくり注入する治療です。

注入した液の圧力で卵管の狭窄部位が押し開かれ、卵管にたまっている粘液状の物質が排出され卵管の通りを改善します。

この治療は「月経が終わってから排卵までの間」に行います。
一般的には週1、2回の割合で5~6回行うようです。

私の場合は3日に1回の通水治療を行いました。

合計5回の通水治療に通いました。

再度の卵管造影検査

再度、卵管造影検査を受けました。

このときの検査ではなんと両方とも通っていました。
閉塞していなかったのです。

先生に体外受精をすすめられる!

再検査では卵管閉塞はありませんでした。
でも先生には早い段階での体外受精をすすめられました。

他の病院でも35才で不妊期間が5年にもなると初診で体外受精をすすめられてきましたのでその事自体にはおどろきません。

卵管閉塞の治療の意味は?

でも卵管の通水治療を終えて卵管閉塞が解消していると喜んだ直後のお話です。
正直、これまでの治療は何だったの?といった感じでした。

私たちはできれば不妊の原因を知りたかったのです。
もちろん特定するのは難しいと思いますが、有効な治療をして自然妊娠を目指したいと伝えていたのに。

経済的にも大変だった事もあり、体外受精の選択は出来ませんでした。
体外受精は失敗すれば何度も行うことになるし、出費が半端ないからです。
正直、倫理的な抵抗もありました。

威圧的な先生に対する苦手意識も・・・。

セントマザーは高度治療をできる設備も技術も実績もあります。
症例によっては最後の駆け込み寺のような存在でしょう。

ですが院長先生はちょっと威圧感のある方です。

私たちの診察の時に、ある看護師さんがミス?をしたらしく先生から大きな声で厳しく怒られていました。

そして先生は「代われ!」と言い、ほかの看護師さんに交代になりました。

このやり取りを目の当たりにした私たちは小鳥のように震えて縮こまってしまいました。

こんな状況ではとても先生に質問する事なんてできません。

先生からは「精子欠乏症で卵管閉塞です。自然妊娠は無理。体外受精に進みましょう。今日凍結しますか?」と一気に言われました。

私たちは「えっ?」っといった感じで戸惑いました。
でも雰囲気的には「はい」というしかないような流れです。

その時はとりあえず「わかりました」的な感じで受け入れたのですが・・・。

体外受精はやめます!と看護師さんに伝える

院長先生の威圧感に逆らえず、話が体外受精に進みました。
でもこのままではまずい・・・。

そこで婦長さん的なベテラン看護師さんに事情を伝えました。
最終的には体外受精はしないという事になりました。

もしこの時、自分たちの考えにフタをして治療方針を先生にゆだねることもできました。

でも先生とのしっかりした意思疎通もなく、1~2分程度で結論を急かされた事にかなり不信感を抱いてしまいました。

そんな気持ちで通院するのは苦痛でしかなくストレスがたまります。

「それぐらい我慢してがんばろう」という旦那さんだったら私は苦しかったとおもいますが、主人も同じ気持ちだったようです。

この出来事がきっかけで「この病院とは相性が悪い・・・」という結論に至り、セントマザーへ通うことをやめました。

セントマザーで改めて治療方針について考える

不妊の原因は調べる必要なし!?

結局これまで通院したクリニックでは不妊原因がよくわかりませんでした。

セントマザーでは最初の診察で卵管閉塞との診断でしたが、他の医院では「片方は通ってます」とか「妊娠できないほどではないです」と言われました。

またセントマザーでは夫も精子欠乏症という診断でした。
しかしこれまでのクリニックでは「精子数が少な目」という診断でした。
精子数についても不妊の原因という程の物では無いと言われてきました。

では「何が不妊の原因」なのか?
不妊治療の患者が必ずぶちあたる壁です。

私たちはこの段階にきてある想いが大きくなりました。

「不妊の原因を真剣に調べてくれるクリニックは非常に少ない」

早く決断(体外受精)しなさい!

体外受精をやっているクリニックに行くと「子供が欲しいんなら早く体外受精しましょう!」という診断がすぐに出ます。

結論ありきです。

「原因を調べたいんですが?」というと鼻で笑われる事もあります。

そして「覚悟が足りない」といわんばかりのありがたいお話をされます。

「患者の意向を尊重する医者」と「未熟だと一喝する医者」

実際の診察では「高齢を理由に体外受精をすすめられる」と何も言えなくなるのが現実です。

当時の私たち夫婦は「患者に向き合ってくれない医者は信用できない」という気持ちがありました。

患者側にもいろんな感情・事情があります。

・体外受精に倫理的な抵抗を持つ人。
・経済的に高度不妊治療を選択できない人。
・「医者が効率的に儲かる治療」に誘導されているという不信感を抱く人。
・医者本人の人格や振る舞いに疑問を持つ人。

とくに初診でいきなり体外受精を勧めてくるクリニックはどうしてもビジネスライクな感じがして信用できませんでした。

そして、この段階では「体外受精」ではなく「不妊の原因」を丁寧に治療するという考えでまとまりつつありました。

相性の良い医者に巡り合えるかどうかはとても大切な事だと思います。

今回はセントマザーをやめました。
ですがもし私たちの深刻度がもっと高く、男性不妊で悩んでいたとしたら神様のような存在に思えたかもしれません。

私たちにはセントマザーに行くタイミングが早すぎたのでしょう。
そしてセントマザーは多くの実績のある凄いクリニックだという事もよく理解しています。

※でも今考えると早いうちに体外受精をして結果を出す事の方が賢かったのかもしれません。原因を追究するうちに目的を忘れて時だけが過ぎていくのも考え物です。
最後は人それぞれの決断だと思います。

アドセンス記事下ダブルレクタングル大用

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